続・有給取得率は高くとも・・・
みなさま、こんにちは。
意識低い系転職エージェントのジエイ高田です。
前回に引き続き、有給取得率に関してお話をしていきます。
さて、前回は有給の取得率が高い=全員、特にあなた自身がとりやすいというわけではない、というお話をしました。
今回は、有給はちゃんととれているんだけど・・・という点について説明をしたいと思います。
<目次>
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有給休暇の計画的取得って知ってますか?
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大事なのは『結局何日休んでいるか』
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数字の定義をまずは確認しましょう
- まとめ
1. 有給休暇の計画的付与って知ってますか?
会社側と労働者側が協定を結べば、ある一定の日数の有給休暇を会社側が決めた日に取得させることが可能です。
詳しくは、下記厚労省のサイトからの引用を確認してください。
年次有給休暇のうち、5日を超える分については、労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度のことをいいます。
(中略)
年次有給休暇の日数のうち5日は個人が自由に取得できる日数として必ず残しておかなければなりません。このため、労使協定による計画的付与の対象となるのは年次有給休暇の日数のうち、5日を超えた部分となります。
例えば、年次有給休暇の付与日数が10日の従業員に対しては5日、20日の従業員に対しては15日までを計画的付与の対象とすることができます。
なお、前年度取得されずに次年度に繰り越された日数がある場合には、繰り越された年次有給休暇を含めて5日を超える部分を計画的付与の対象とすることができます。
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kinrou/dl/101216_01e.pdf
会社側としては、繁忙期などこの時期は避けて欲しいというところ以外でとってもらえる。
労働者側としては、有給休暇を一定数使うことで年間の休みが増える。
と、良い制度のようにみえますが、どんなものも実際は使いようなんです。
たとえば、本来は祝日営業をしていないけれども、営業日ということにして、有給の計画的付与日として有給を消化させている会社もあります。
「本来は営業日なんだけど、お客様もお休みのところが多いから、有給とっちゃって」みたいな感じです。
すると、あら不思議、他の会社とほぼ同じ日数しか休んでいないはずはなのに、有給が1年間で最大75%(20日中15日)も消化されることになります。
2. 大事なのは『結局何日休んでいるか』
上記の話にもつながってくるのですが、有給の消化率が高いかどうかもそうですが、一体何日ぐらい会社を休んでいるのか?というトータルでみることが大事です。
たとえば、ここにA社とB社2つの会社があるとします。
A社 年間休日120日、有休消化率50%
⇒年間125~130日の休み
B社 年間休日104日、有給消化率80%
⇒年間109~120日の休み
もうおわかりかもしれませんが、有給消化率が高くとも、もともとの年間休日が少なければ、トータルのお休みが少なくなることがあります。
逆にもともとの年間休日が多く、年末年始や夏季休暇、祝日などのお休みなどをしっかりとれているが故に、有給取得率が低くなってしまっている企業もあるという皮肉な話です。
3. 数字の定義をまずは確認しましょう。
これは、知人の人材関係の方に聞いたのですが、会社によっては公表している数値の定義が違うことがあるそうです。
例えば、『有給取得率』=『社員のうち何名が1日でも有給を取得したか』という意味で取得している会社もあるそうです。
そりゃあ、大多数の社員が1日ぐらい有給使うでしょうね。
相手がどういう意図や定義でその数値を記載しているかを確認しないと、自分が手に入れたい数字と全く異なっていることがあります。
4. まとめ
数値はあくまで数値で、参考にはなりますが、それだけで決めてしまうのは非常にリスクです。
そのため、私のおススメとしては、転職エージェントと相談しながら、実態を聞きながら進めていった方が良いと思います。