ダメなおっさんと呼ばれたくて

意識低い系転職エージェントのおっさんの日常

なぜ仕事を頑張れば頑張るほど、逆に忙しくなっていくのかを考察してみた

みなさま、こんばんは。

意識低い系転職エージェントのジエイ高田です。

 

前回のブログで、「仕事って頑張れば頑張るほど、大変になるんじゃないか?」と気が付いたことに関してお話しました。

 

私は転職をサポートする方々にも、

「今の職場でも頑張れば給料を上げることはできるかもしれません。

 ただ、環境を変えない限り、頑張っても仕事を楽にすることは難しいです。」

とお伝えしています。

 

その理由は非常に明解です。

 

頑張る→給与上がる→仕事増える→労働時間増える

もしくは

頑張らない→(昇給などで)給与上がる→仕事増える→労働時間増える

 

一般的に成績を上げれば、それに伴って給与は上がります。

そうしないと、若手が頑張ろうとしなくなりますから。

実力主義を掲げるベンチャー企業であるほど、そういう無制限に張り切る若人の力で成り立っていたりします。

一方で、定期昇給のある会社は、そのまま頑張らなくても給与が上がっていきます。 

※最悪なのは、頑張る→給与は上がらないが期待値は上がる→仕事増える、のパターンで、ブラック企業って言われるやつですね。

 

しかし、給料が上がるということは、求められるものも高くなるということ。

例えば、新卒で300万円の年収をもらっていたのが、年収350万円になりました。

すなわち、年間50万円分だけ以前よりも高い成果が求められます。

営業でいえば売り上げ、内勤でいえば業務量、職務領域といったところですね。

 

でも、その頃には仕事もできるようになってるから、自分は大丈夫って思うでしょう?

私もそう思ってました。

しかし、そんな考えは甘いと悟ります

 

なぜかというと、そもそも仕事というのは業務過多になるようにできていますし、目標もギリギリ厳しいぐらいで設定されるからです。

 

スタートの頃の新人というのは、右も左もわからず、仕事はほとんどできません。

その状態で仕事を任される=自分の能力以上の業務をしています。

つまり、個人が時間ないでできる仕事量8に対して、10の仕事をしなければいけない状態です。

 

営業職であれば、

「なんで、目標数字にいってないんだ?」

「すいません、頑張ります!」

「気持ちだけで数字はいくのか?」

「行動を増やします!」

 

そもそも、新人は活動量を増やす以外の選択肢なんか知りませんしね(笑)

残業、休日出勤・・・etcで仕事量を増やすことで、なんとかかんとか目標達成することができました。

つまり、8の業務量に25%以上の割増の残業をつけて、ギリギリ達成をしている状態です。

 

これを繰り返していくと、自分の処理能力が上がっていきます。

その結果、やっと自分の能力が10になり、任された仕事を、時間通りにこなすことができるようになります。

 

さぁ、やっと仕事に余裕がでてくるか・・・と思いきや。

ところがどっこい、そうは問屋が卸しません。

 

「目標数値にちゃんといってるみたいだから、今月からは目標上げといたから」

 

なん・・・だと・・・

 

やっと10の時間で、10の仕事をこなせるようになったところで、仕事が12…いや15に・・・

なんたる仕打ち・・・

 

しかしながら、上司は

「これはお前のためだからな。これを頑張れば給与は上がるなぁ、ガッハッハ。」

と、お前のために仕事を増やしてやったという対応。

 

されど、仕事は仕事。

まかされたものはやりきらねば。

 

残業、休日出勤・・・etc

 

「何とか達成できました!」

 

「やればできるじゃないか。おめでとう給与アップだ。」

 

「ありがとうございます!」

 

「ついでに目標も上げといた。」

 

なん・・・だと・・・

 

 

また、達成するためには、休日出勤、残業・・・・・・

 

というサイクルが続いていきます。

つまり、自分の処理能力が割り振られた仕事量に追いついこうとすると、仕事の方がそのペース以上に増えていきます。

結果、仕事ができる人、成果を上げる人ほど勤務時間が長くなる、という現象が発生します。

 

もちろん、これをただ悪いことだとは思いません。

給与を上げたい、キャリアアップを目指したいという希望がある人は、このサイクルにどっぷりはまればいいんです。

会社の方針でどんどんと給与が上がっていくことでしょう。

 

ただ、労働時間を短くしていきたいという人には逆効果です。

 

そのため、最初の話に戻りますが、

「今の職場でも頑張れば給料を上げることはできるかもしれません。

 ただ、環境を変えない限り、頑張っても仕事を楽にすることは難しいです。」

という結論につながるのです。

 

給与は上げなくていいので、業務量はそのままにしておいてください、と言うことができる鉄のハート(空気の読めなさ)がない限り、努力をすればするほど、あるいは長期間いればいるほど、仕事は忙しくなっていく一方なのです。

 

なので、仕事を楽にしたいときは、現職の環境を変える(空気を読まずに、仕事減らしてと言う)か、職場を変えるか、の2つしかないと思います。

ただ、職場を変える時にも、陥りやすい注意点がありますので、次回はそれについて話したいと思います。