ダメなおっさんと呼ばれたくて

意識低い系転職エージェントのおっさんの日常

ブラック企業が退職を引き止める3つの心理状態

f:id:munyanpapa:20180417015307j:plain

 

みなさん、こんばんは

意識低い系転職エージェントのイッチです。

 

新しい職場になり、「あれ?もしかしてこの職場ブラックなのでは?」と思い始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

(もちろんいない方が良いんですが・・・)

 

ブラックだと気がついた、さぁ辞めようと思ったら、そこからある意味で最大の難関が立ちはだかります。

 

そう、退職の申し出です。

 

心理的なハードルもさることながら、実際に引き留めてくる会社もあります。

私も、過去にひどい引き止めにあいました。

 

dameossan.hatenablog.com

 

本来、企業は退職の引き止めはできないし、してはいけないもの。

しかしながら、私の経験上、ブラック起業であれぼあるほど、退職時の引き止めは強くなります

 

でも、入ったばかりの新人であれば、採用や教育にそこまでコストはかかっていないはず。

それなのに、なぜブラック企業は人を引き止めるのか?

これまでのエージェント生活の中で、3つのパターンに分かれることがわかってきました。

もし自分が退職を考えた時に、自分の会社はどう対応するのか、考えてみてください。

 

1. 純粋な人手不足

人手が足りない辞められたら困る。

(悪評が立ちすぎていて、次の採用が困難である可能性も)

いかに新人であろうとも、工数や戦力として見込んでおり(見込まねばならず)、何人たりとも辞めさせるわけにはいかない。

これを逃すと、いつ新人が入ってくるかもわからない、そんな極限状況にあるため、なんとしてでも辞めさせない、というわけです。

 

これは、まだまっとうな理由です。

あくまで、『まだ』ですが。 

 

もちろん、これが退職を止めさせて良い理由には一切なりません。

最悪の場合で「お前が抜けたことによる損失を請求する」と言われても、大体のケースは気にすることはありません。

人員の採用、補充はあくまで雇用側の責任ですので、労働者が負う必要はないものですから。

※これはまた別の機会に

 

2. 他の社員への見せしめ

社員のうち誰かが退職をする。

それが波及して、俺も俺もとどんどん辞めていく。

いわゆる芋づる式と言われるものですが、会社としてはこれはおしくはない。

だから、辞める奴をつるしあげる、あるいは退職をする奴をひたすら引き止める。

時には、恫喝することもいとわない、というほどに。

 

そうすると、どうでしょう。

芋づる式でつられた側の人間はためらいます。

「この前辞めたあいつはひどい目にあっていた、めんどくさそうだった。

 同じ目に合うなら、もうちょっとここで残った方が楽なんじゃないか?」

 

実際に、引き止められなくてもいいのです。

後続の人間の退職のハードルを少しでも上げることができれば、会社側の目論見は成功しているのです。

 

3. 自分達の会社を心底良いと思っていて、退職を裏切り行為だと感じている

ブラック企業には信者のような人間が多数存在します。

この会社はやりがいに満ち溢れていて素晴らしい、素敵な仲間に囲まれた素晴らしい環境だ。

こんなに素晴らしい会社は世の中に二つとない、と。

 

そんな会社を辞めようという人間がいる。

その時に信者は2つのことを思います。

 

「自分が大切に思ってる会社を辞める=馬鹿にされた!許せないから辞めさせない!」

「こんなに素晴らしい楽園を去ろうとするなんてもったいない!彼を救うために辞めさせないようにしなければ!

 

結果、ある者は激怒ともに引き止めを、ある者は本人のためになると思って引き止めます。

 

これは、ある意味でブラック企業の最終形です。

社員への洗脳が進んだ結果、心底大事な場所、良い環境だと本人が思っているのです。

 

 

本当にやっかいなのは3. の理由で引き止めらている時です。

1. と2.については、企業側が明確な損得勘定を持っています。

つまり、企業側は理性的であり、引き止めることによる損が、得を大きく上回ればあっさりと手を引きます。

(引き止める工数が実際の業務を圧迫し始めた、周囲の人間への十分な見せしめになった、など)

 

しかしながら、3. だけは違うのです。

これだけは、損得勘定ではなく、お気持ちの話しかないのです。

辞められたら腹が立つ、辞めたら本人がかわいそうなど。

そこにロジックはなく、否定することや覆すことはできません。

また、解決策を提示することもできません。

なぜなら、彼らがそう信じているだけだから。

彼らは、過激派の宗教団体のように手段を問いません。

恫喝も暴力も信じる会社のためならなんでもします。

洗脳が進んだブラックの、暗い暗い深淵を覗うことができます。 

 

去り際にこそ、その会社の本音がわかるもの。

そこまで引き止められても退職した法が良いのか、まずはエージェントに相談してみましょう。