ダメなおっさんと呼ばれたくて

意識低い系転職エージェントのおっさんの日常

退職者のつるし上げを新人がぶち壊してくれた話

こんばんは

意識低い系転職エージェントのイッチです。

 

さて、先日のブログでも書きましたが、私が元いたブラック企業では、退職者は酷い引き止めにあっていました。

 

dameossan.hatenablog.com

 

今回は、それをぶち壊してくれた新人君のお話

 

営業終了後の呼び出し

ある日の夜半、若手社員一同が会議室に呼び出されました。

ファシリテーターは当然のことながら先日の部長

その顔色を見て、「あ、これ、あかん系のやつや」と全員が察しました。

 

部長は、新人のA君を前に呼び出して言います

 

「こいつが辞めたいと言い出した。

これまで一緒に頑張ってきた同期を裏切るのか?

お前らもこんな身勝手を許すのか?

まずは、全員の前で申し開きをして、許可を取るのが筋だろうが

おら、Aなんか言えよ、こら」

 

なんか、キレイゴトっぽいこといってますけど、要は全員の前で吊るし上げです。

辞めようしたら、お前らもこういう目にあうんだぞ、と。

 

それをうけて、A君は、訥々と語り始めました。

 

「ここを辞めて、父の会社で勤務をする予定です。

元々、社会人として他の会社で修行をしてから戻る予定だったのですが、それを早めることにしました。

ここで、得られることはないと思いました。

もう、駒のように使われることはうんざりです。

 

臆さず、事実を言い切りました。

それに対して、部長は言います。

 

「聞いたか?お前らが必死に頑張ってるなか、こいつは親のスネをかじって暮らすんだとよ!

B、何かこいつに言いたいことないのか?」

 

部長はB君を指名します。

B君は、彼ら同期の成績トップで部長からの信頼も厚い

つまりは、会社に一番染まっている子でした。

 

B君は言います 

 

確かに回されるのは嫌だけど・・・、僕は回されてると思ったことは一度もありません!

 

あれ・・・

うーん・・・?なんか・・・違和感?

おそらく、彼が言ってるのじゃなくて

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独楽だ!

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・・・そう、実はB君ちょっとアホの子だったのです。

がむしゃらに頑張るので、売上自体は高いのですが・・・

 

全員が察しますが、B君は気づかずに続けます

 

「目が回るほど忙しいっていうのはわかるよ」

 

誰が上手いこと言えと(笑)

 

「回されるのが嫌だったら、自分が早く出世して回す側になれば良いんじゃないの?

みんな、それを目指して実力重視のこの会社に来たんだろ!?」

 

B君が熱く熱く語れば語るほど、みんなに笑いが伝播します。

もちろん、笑えば今度は自分が部長のターゲットになるので、みんな必死にこらえてますが、かなり限界。

もう、吊るし上げられてる当人のA君すら、下向いて必死に笑いこらえてますし。

 

「B、もういい!他に何か言いたいことある奴いるか!?」

 

部長が、慌てて止めますが、もう後の祭り。

一度、緩んだ場は中々しまりません。

結局、その後何人かが話したものの、コマと言うワードが出るたび、苦笑がおき吊るし上げにならず、解散になりました。

その次の日からA君は貸家に来ないですみ、無事退職をしていきました。

 

結論、アホの子は強い